乳房再建外来

 乳癌は女性の癌において増加の一途をたどっており、1990年代半ばより罹患率は女性第1位となっています。当院の乳腺内分泌外科では2014年に300例を超す乳癌手術を行っております。また、乳房再建手術例は群馬県内で最多となっています。患者さんの生物学的生命(生物として生死にかかわること)にとって乳癌の治療が最重要であることは当然です。それと共に、患者さんの社会学的生命(社会生活にかかわること)にとって、乳房再建は非常に重要な地位を占めます。5年前から当院では乳腺外科医、形成外科医、専門・認定看護師がチームを組んで乳房再建を行ってきました。自家組織、人工物(乳房インプラント)それぞれの長所、短所をしっかりと患者さんに理解して頂きます。更に、定期的カンファレンスで個々の乳癌の状態を医師・看護師が共有し、乳癌の状態とニーズに一番適したオーダーメイドの乳房再建(個別化乳房再建)を心掛けています。乳房再建の基幹学会の一つである乳房オンコプラスティックサージャリー学会の認定施設(乳腺外科医、形成外科医ともに評議員、資格のある医師が常勤です。)であり、一次再建(がん切除と同時に再建)、二次再建(がん切除の後日再建)ともに保険治療を行っています。

頭頸部再建外来

 再建手術は微少血管吻合を用いた遊離組織移植を主軸として、進展癌でも手術後の審美(美容)障害、機能障害が最小限となり、早期の社会復帰すなわち社会的生命の維持と回復が可能となっています。全国でもトップクラスの口腔癌手術症例を誇っている当院歯科口腔・顎顔面外科との連携を中心に、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科とも切除後の再建手術において協力することで、最大限、患者さんの社会的生命を維持することを目指しています。

キズ・キズアト外来

 けがや手術などで皮膚や皮下組織が損傷(キズ)を受けると、創傷治癒と呼ばれる人体の自主的な再生修復反応が起き、最終的に瘢痕(キズアト)を残して治癒します。けがや手術の際に、可能な限り目立たない瘢痕(キズアト)にするための縫合手技は重要ですが、ごく浅い皮膚の損傷を除き、多少なりとも瘢痕(キズアト)は生じてしまいます。
 瘢痕(キズアト)の中には

  • 肥厚性瘢痕:瘢痕が盛り上がった状態
  • 瘢痕拘縮:ツッパリ、ひきつれを起こしている状態
  • ケロイド:赤みが継続し、周囲の正常な皮膚まで増大傾向がある状態

などがあります。瘢痕(キズアト)は整容的な問題だけではなく、 痒み、痛み、ツッパリ感などの症状も生じます。目に触れる体表の瘢痕(キズアト)は些細なものでも気になることは当然です。
 飲み薬や塗り薬などの内服外用療法、ステロイド局注療法、物理的療法、放射線療法等の保存的加療や皮弁作成術(Z形成術など)や植皮術などや専門的な縫合方法を用いた外科的療法を瘢痕(キズアト)の状況によって、組み合わせて治療を行います。

フットケアセンター

 下肢の末梢血管障害(PAD)、慢性閉塞性動脈硬化症による下腿・足趾壊死、糖尿病性壊疽等では循環器内科、皮膚科、糖尿病内分泌内科、リハビリテーション科、専門看護師等と共にフットケアセンターの一員として治療を行っております。難治性の下腿・足趾壊死、キズに対しては、生命を維持するために、やむなく大切断術(足関節より上での切断)が必要になることもあります。しかし、大切断術によりキズが治っても高齢者では自力歩行が困難になることが多いです。歩くことが出来なければ、患者さんの生命学的予後は悪くなることが報告されています。われわれは、さまざまな技術を駆使し、傷を治すだけではなく、チーム連携により歩くことを目標にした切断術、足趾潰瘍の治療を目標としています。